『新幹線』 × 『野鳥』

top

 

■今日のアイデア
パンタグラフはフクロウから、先端部分(ノーズ)はカワセミからヒントを得て開発されたJR西日本の「500系新幹線(1997年デビュー)」。

 

 流れるような美しいフォルムから鉄道ファンの間では今も人気が高い500系新幹線。この500系新幹線の開発の大きな目的は、さらなる高速化だったそうです。
 
 しかし、新幹線を速くすればするほど騒音も増すことが大きな課題となり、なかでも一番の騒音源だったのが、線路の真上に張られている電線から車両に電力を取り入れるための装置であるパンタグラフでした。そこで参考にしたのが、自然界の中で最も静かに飛ぶといわれるフクロウの翼。実際にフクロウの翼を研究し、500系新幹線のパンタグラフの形状に応用し、厳しい騒音基準をクリアしたそうです。
 
 また、高速化のもう1つ課題となっていたのが、トンネルに突入する際に発生する、別名トンネルドン現象とも言われるトンネル微気圧波(詳しくはコチラをご参照ください)。この課題を解決するために、カワセミのくちばしをヒントにしてあの流線型のノーズが生まれたのです。正確には、カワセミのくちばしが有効なのではないかという仮説のもとシミュレーションした結果、カワセミのくちばしの形状と近似したそうです。
 
 ちなみにパンタグラフもノーズの形状も、両方とも野鳥がヒントになっていますが、これは偶然のようで偶然ではありません。実は、開発責任者の方がバードウォッチングが趣味で、日本野鳥の会会員でもあったのです。ご本人もまさかここで役立つとは思わなかったのではないかと思います。
 
 この事例では、自然に学ぶべきことが多いと改めて感じるとともに、仕事とはまったく違う趣味や活動をすることの意義についても考えさせられます。個人的には仕事とプライベートをはっきりわけようとするとかえって意識してしまうので、仕事もプライベートも特に分けず流れに委ねた状態のときのほうが、一見無関係のことから「あ、これ仕事で使えるかも」と結びつくことが多いように感じます。

 

■記事リンク

500系開発にまつわる詳細な記事はこちら↓

カワセミと500系新幹線電車(BIRD FAN)

わが街の環境マイスター 自然界に学ぶ最先端の技術(セブンーイレブンみどりの基金広報誌『みどりの風』)

自然に学ぼう・バイオミミクリ 第6回インタビュー フクロウに学んだ新幹線? 仲津英治氏(ジャパン・フォー・サステナビリティ)

トンネルドン現象の参考動画(37秒あたりに注目)↓



 

画像:ⒸWest Japan Railway Company
 
↓応援よろしくお願いします
にほんブログ村 その他趣味ブログ 発明・アイディアへ 

« 前の記事: を読む

次の記事: を読む »